いつか、暖かい記憶になるまでなんて










その頃、私はきっとこの世界には居ない。





 


 







私の記憶は、何時だって寂しく、冷たい物なのだから。








掌に残る感触も、もう色あせて
それを、当時の様にはっきりと想いだす事は出来なくなってしまった。









 












先端から枯れ落ちる華の様に
私も、また汚れて朽ち消えてゆく。


もっとも、私は華の様に美しくなんて無い。











生きる事は、苦しい。


生きていく事が辛い。







出会いは偶然でも、別れは必然だ。
それをどれだけ望まなくとも
人はいつか、その時を向かえる。









私はどれだけの想いを持てばいいのだろう

そして、どれだけ忘れ捨てて行けばいいのだろう。


生きている間、ずっと、心を傷つけて
日常的に起こる別れに涙を流し

夢にその逃げ道を見出しても

そこで愛した人と出逢い、つかの間の幸せに酔った後
目が覚めて涙を流す。











暗がりに浮かぶものほど、綺麗に見えるものだ。


それがどんなに汚れていても。


































私の右手には、寂しく冷たい記憶が。

左手には、優しい絶望がある。







未来なんて、光なんて要らないから

平穏を下さい。




































































みぃつけた。



























おまけおしまし