厚い空気から夜のうちに逃げ出し
海の見える神社に。










命が疲れているせいなのだろうか。
優しい空気と、緑が心を潤わせる。
ここは本当に海の近くなのだろうか?







緑の中にいる為か
空気が肌に纏わりつかない。








白い幟が、心地よさそうに泳いでいた。
まるで、海を泳ぐ魚の様。










人が居ないからこそ

この場所はとても厳かなのか。




この場所にずっと留まりたかった。
でも時間はそれを許してはくれなかった。

だから、暖かい場所に向かった。



























仄かに温かみのある電灯の下で
彼女達は微笑む。
愛する人たちに向けて。


なんと幸せそうな。



 





 



 



 













でも、笑顔なんて嫌い。















02