冷たい昼の光が 心を冷やす。 これから始まってゆく 長い長い世界を 彼女たちは生きてゆくだろう。 過ぎていく時間は ゆっくりと、私を置き去りにして 螺旋を描きながら進み続ける。 まるで、私の願いなんて最初から無かったかのように 全くの戸惑いも見せないままに時は過ぎ 西陽が大気を通り抜けて 彼女たちに降り注ぐ。 それは、魔の時間と呼ばれる夕暮れ時。 昼の、冷たい光とは違い 世界の全てが暖かく強く美しく染まる。 空よ 叶うならば 彼女たちに幸せを。
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