01
君がそこにいることが
僕の愛の表れだとしたら
君が居なくなったら、僕はもうどこにも居る事が出来ない。
君の隣に居る事が出来ないからだ。
真っ暗な未来しかなかった僕に
君は、その道を示してくれた。
だから君を、何があっても守ろうと。
たとえ、全てが無くなったとしても
それが、君を悲しませる結果になったとしても
存在が愛だから
触れる事なんて出来なくてもいい。
見つめていよう。
これ以上僕の汚れた手で、君を汚さなくても済む。
手を取ってくれたその時
君の香りを感じたその日から
僕は弱くなった。
誰も心配しない、誰からも心配されない僕だったから
消える事に恐れなんて無かった。
今でも、僕を呼ぶ声がする。
夢の中で聞いた。
心が覚えている懐かしい、忘れようも無い、あの声が。
待ってて。
きっと行くから。
必ず、逢いに行くから。
でも、もう少しだけ。
ほんの少しだけ、夢を見させてください。
この、長い時間の流れの中の一瞬の間だけ。
いつか。
この風景を見る事が出来なくなる時に
僕に、醒める事の無い暖かな夢を。
君に、一瞬だけの優しい痛みを。
君は、未来を生きるんだ。
僕は、過去に生きよう。
03