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初日、この場所に向かっていた事が嘘のような時間















いつのまにか、心が覚えてしまった
あなたの温もり、あなたの匂い

それが、薄れてしまう前に。






わたしの記憶のなかに在る君は
楽しそうに微笑んでいた。

それは、わたしの心を掴んで
離してはくれない。






 


どこまでも続く暖かい時間。


私には何が出来るのだろう。


 




きっとこれから先
何年たとうとも、君はわたしの心を離さないだろう

何より、わたしは離せない。
もう、私の心と一体になってしまっているのだから。















ただ一つの愛を。
全てを越えて、手に入れた愛を、私は無くしてしまった。

だから、京都に彼女と共に旅行をして
自らのつまらない。明日には塵に還っていてもおかしくないような記憶を、自らの手で
書き換えた。


それが、良いとか悪いとか、何も考える事無く。



 


なぜならば。


私は、彼女を愛してしまったから。







 











消せない傷が、疼いて仕方がない。
出来れば、生きていれば、彼女と一緒に居たかった。
彼女と共に、土に還りたかった。

今でも、君が私を呼ぶ声が聞こえる。
あの優しい声で。

私に、君の代わりなんて必要なかった。
君が傍に居てくれれば、それだけで、生きてゆけた。

でも、もぅ居ない。

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彼女は、どこに行ったんだ?
























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